
政府が小麦値上げ発表
パン・めん類に波及も
小麦を原料とする食品の小売価格が上昇する公算が大きくなった。政府が24日、海外から調達した小麦の製粉会社への売り渡し価格を10%引き上げる発表したことを受け、日清食品の安藤宏基社長は同日、即席めんの値上げを検討していると表明した。実施されれば1990年以来、17年ぶりとなる。パンやうどんなど小麦を主原料とするほかの食品にも波及する可能性が高い。
政府の小麦売り渡し価格引き上げは10月から。干ばつによる主要産地の不作などを受け、小麦相場の指標となるシカゴ商品取引所の期近価格が11年ぶりの高値水準をつけていることが背景にある。製粉最大手の日清製粉グループ本社は「相場は異常な高値水準で、小麦粉の出荷価格を引き上げざるを得ない」と値上げ姿勢を明確にする。
製粉各社は1カ月分程度の小麦の在庫を確保しているとみられ、小麦粉の値上げは11月以降の見通しだ。製めん会社は早ければ同月に値上げする可能性がある。
日清食品の安藤社長は「(小麦粉価格の上昇は)合理化努力で吸収できる限度を超えている」と指摘。「チキンラーメン」(税抜きの希望小売価格は90円)など袋めんと「カップヌードル」(同155円)をはじめとするカップめんの値上げの検討に入った。
明星食品も「原材料のパーム油や包装資材の調達コストも上昇しており、小麦粉も値上げされれば相当厳しい状況になる」と話している。
小麦粉が主原料のパン業界でも「使用量は多く、値上げの影響は小さくない」(山製パン)。生活必需品である小麦食品の値上げが相次げば、家計にも影響が及びそうだ。
(日本経済新聞2007年8月25日より)