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地球からのSOS

今世紀末の地球平均気温 研究者が予測を上方修正

 2月1日、パリから届いたニュースに懸念を深めた読者が多かったのではないでしょうか。地球温暖化問題の研究者でつくる「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」の第一作業部会がその第4次報告書で今世紀末における地球平均気温の上昇を最大6.4度と予測。前回(01年)第3次報告書での予測を0.6度上方修正したのです。

 IPCCは同時に、人類社会が排出する二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスが温暖化の原因になっている可能性をより高く確信できる、としています。京都議定書に基づく温室効果ガスの排出削減に取り組む第一約束期間まであと1年。国を挙げての対応が急がれます。

 少し古いデータですが、わが国の03年度の温室効果ガス排出量は約13億4,000万トン。うちCO2は約12億6,000千万トンとなっており、90年度に比べてそれぞれ8.3%、12.6%増えています。

 長野県は全国相排出量の伸びを上回り、03年度は90年度に対し15.3%(CO2は21.5%)増えています。原因として世帯数の増加に加え電気使用量(約43.7%増)、ガソリン消費量(約26.9%増)などエネルギー消費量の増加が挙げられます。

林業が成り立つ社会がCO2削減にも貢献する

 その一方でCO2の排出を減らすための取り組みもさまざまな形で行われています。新エネルギーと呼ばれる太陽光や風力、潮流などの利用もその一つ。とりわけ長野県は太陽光発電システムの設置先進国で、05年度までの住宅用の導入件数は9127件(全国8位)、容量は約3万4500キロワット(同7位)となっています。

 CO2の排出削減と同時に大気中のCO2を吸収する森林にも目を向けたいものです。森林はもともと水源涵養(かんよう)機能など多様な役割を持っていますが、森林面積を増やすことでCO2の吸収・貯蔵量を高めることができます。

 例えば樹齢50年のスギは、1本あたり190キログラムのCO2貯蔵能力を持ち50年の平均で見ると年間3.8キロワットグラムのCO2を吸収してきたことになります。リッターあたり10キロ、年間1万キロ走る車が1年間排出したCO2を、158本分のスギで吸収可能という試算もあります。

 また、成長期にある若い森林は、老樹林に比べより高いCO2吸収能力を持ちます。そのため成熟した森林を伐採し木材として利用、改めて植林をすることが効果的、といえます。つまり林業が成り立つ仕組みづくりが地球温暖化防止にも貢献するというわけ。長野県では林業支援に力を入れていますが、私たち消費者も木を積極的に使う暮らしを心がけたいものです。

(信濃毎日新聞2007年4月8日より)

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